詰め物・被せ物
虫歯になった場合、虫歯の部分を削る必要があります。これは、虫歯菌が感染した歯は、薬などで元に戻すことはできないためです。放置すると虫歯の範囲が広がって、やがて神経にまで感染します。
虫歯を削ったところの歯質は失われるため、詰め物や被せ物で補う必要があります。詰め物や被せ物で穴を埋めることで、歯の機能を失わずに済むのです。
インレーとクラウンの違い
インレーは詰め物、クラウンは被せ物のことです。歯の一部が欠損した場合には、金属やセラミックのインレーを使用します。対してクラウンは、神経を取った歯や虫歯が大きく進行している歯など、歯を全体的に修復する場合に使用するのです。
このように、修復する範囲に応じてインレーとクラウンを使い分けます。例えば、虫歯を削って2割程度の歯質だけ残った場合は、インレーでは補いきれないためクラウンを使用するでしょう。インレーで無理に修復するよりも、クラウンを使用した方が耐久性を取り戻しやすいとも言えます。
インレーとクラウンに使用する素材には、プラスチックや金属、セラミックなどがあり、それぞれメリットとデメリットが異なります。コストも踏まえて、ご自身に合った素材を選んでいただくことが大切です。
当院で扱っている詰め物(インレー)・被せ物(クラウン)
当院では、多種多様なニーズにお応えすべく、さまざまな素材をご用意しております。
金属(銀色)の詰め物
プラスチックの詰め物
歯に近い色ですが、プラスチックは経年変化が起こりやすく、耐久性にも問題があります。そのため、定期的な交換が必要になるでしょう。
金属にプラスチックをつけた被せ物(前歯)
保険適用の金属にプラスチックをつけることで、費用を抑えた素材です。経年劣化による変色や、噛み合わせによる摩耗などが起こります。
金属(銀色)の被せ物(臼歯)
プラスチックの被せ物(前歯・小臼歯)
歯に近い色であるものの、変色のしやすさや耐久性に問題があります。2~3年に1回は交換が必要でしょう。
ジルコニア(詰め物)
ジルコニアは人工ダイヤで、耐久性に優れています。
貴金属(金色)の詰め物
ジルコニアの被せ物(臼歯専用)
人工ダイアのジルコニアから削り出しており、価格と耐久性のバランスに優れています。
貴金属(金色)の被せ物(臼歯)
金属にセラミックを焼き付けた被せ物(前歯・臼歯)
耐久性に優れており、プラスチックのように摩耗や変色がありません。ただし、歯茎がやせてくると、天然歯との境目が目立つ可能性があります。
オールセラミック(詰め物・被せ物)
ラミネートべニア(前歯)
ファイバーコア(被せ物の土台)
取り組み
当院では、なるべく歯の神経を抜かない治療を心がけています。歯の神経は、歯に栄養を供給する役割があるため、抜いてしまうと歯が栄養不足になることで、非常にもろくなります。簡単に欠けてしまったり、抵抗力が下がって虫歯が進行しやすくなったりします。
当院では、安易に神経を抜くのではなく、医学的な観点に基づいて、できるだけ抜かない方針で治療しております。もちろん、どうしても神経を抜く必要がある場合は、抜くしかありません。無理に神経を残すと、取り切れなかった虫歯が進行して、結局は歯を失うでしょう。
また、歯と被せ物にできるだけ隙間を作らないことも心がけています。歯と被せ物に隙間が生じると、そこから虫歯菌や歯周病菌が侵入して、内部で虫歯が進行するのです。
当院では、肉眼の何倍も拡大してくれる拡大鏡を使用することで、隙間をできる限り作らない治療を実現しています。その場限りの治療ではなく、患者さまの明るい未来を作るための治療を心がけておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。